人気のガーデニングや家庭菜園。育てることを楽しむ人たちが増えていますね。
そんな中、家庭でも育てやすい果樹としていちじくが人気を集めています。いちじくには多くの品種がありますが、その中の一つとよみつひめは、糖度がとても高いのが特徴です。
一口食べれば、まるでメロンのようなと例えられる味わいです。そんなとよみつひめですが、じつは家庭菜園で気軽に育てることができません、その理由は?
とよみつひめとは
とよみつひめとは、2006年8月22日に品種登録されたいちじくです。福岡県行橋市の福岡県農業総合試験場の豊前分場で交配育成されました。最大の特徴は、糖度が平均17度以上と高いことです。
同じく甘さが自慢のいちごあまおうにも、まさる糖度です。濃厚ながらも、さっぱりとした甘さで一度食べたらまた食べたい!と思うこと間違い無し、なのだそうです。
皮は赤紫色で花托は淡い黄色、中心には空洞がほとんどなく、ずっしりと詰まった感じも特徴です。8月中旬~10月下旬まで収穫されますが、8月下旬~9月いっぱいまでに出回るものが、おいしい食べごろのようですよ。
とよみつひめは許可がなければ育てられない
そんなに甘くておいしいなら、家庭でも育ててみたくなりますよね。ですが、このとよみつひめは、許可を得なければ育てることができません。
現在のとよみつひめの栽培は、許諾契約を結んだ福岡県内の生産者・生産団体のみに限定されています。なので、わたしたちがとよみつひめの苗木を購入して育てることができないのです。
許可なく育てられない理由は育成者権
野菜や果物の品種改良は、昔からおこなわれてきました。そして、新しくできた農作物は、種苗法に基づいて登録されます。
同時に、育成者に権利が与えられ、それを育成者権といいます。
育成者権は、農作物を対象とした知的財産権で、品種登録日から25年間、保護されます。育成者権をもつ権利者は、栽培する人を自由に選ぶことができるため、とよみつひめも栽培できる人たちが限定されているのです。
まとめ
家庭菜園で育てて楽しむことができない「とよみつひめ」。残念ながら、購入して食べる方法しかありませんね。旬の時期には、とよみつひめ独特の甘さを楽しみましょう。
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