さくらんぼは初夏の訪れを感じさせる5月下旬から市場に出回り始め、私たちの家庭にも赤く甘い香りを楽しませてくれます。
収穫時期は早生種である、日の出、セネカ、紅さやかなどが5月下旬~6月上旬ころまで、中生種である、高砂、佐藤錦、山形美人などが6月中旬~6月下旬まで、晩成種である、ナポレオン、南陽、紅秀峰が7月上旬~7月中旬までとなっており地域や時期によって異なります。
それぞれに甘さ(糖度)香り、見た目の違いや特徴があります。
特に出始めの5月初旬には初物競りで1粒数千円という高値で取引され、メディアで取り上げられることもありますね。
そんなさくらんぼですが栽培に関しては意外に、家庭菜園で鉢植え栽培が出来てしまうのも事実です!
さくらんぼの受粉とは?
さくらんぼは実は特定の品種を除き、1本または同じ品種同士では結実することができません!
なのでさくらんぼを受粉させるためには、自家受粉できる品種を選ぶか、他品種同士の花粉を人為的に受粉させる他家受粉を選択するかになってきます。
他品種同士の他家受粉の場合は、ただ適当に他品種の花粉を受粉させればよいのかというと、そうではなく受粉しやすい『相性』というものが存在します。
それは『開花時期』であったり『遺伝子の型』であったり素人にはとてもハードルが高い専門性が要求されます。
品種同士の相性とは?
さくらんぼの同一品種間で受粉出来ない性質を【自家不和合性】(じかふわごうせい)といって、セイヨウミザクラなどのさくらんぼは、異なる2つの遺伝子が組み合わさったS遺伝子というものを持っています。
S1・S2といったように2つの遺伝子があるので同じS1・S2の遺伝子をもつ品種とは受粉ができません。
現在生産されているさくらんぼで見られる遺伝子型は【S1S2】【S1S3】【S1S4】【S1S4】【S1S4´】【S1S5】【S1S6】【S3S4】【S3S5】【S3S6】【S4S6】【S5S6】の12種類あり日々研究が続けられています。
まとめ
さくらんぼは単独品種間では受粉が出来ず結実することができません。
果樹園などでは人工的に受粉を行います。
また受粉には開花時期が近く(花粉の冷凍保存で融通はきく)S遺伝子が別であることが最低条件です。
これら条件が全て揃って始めてさくらんぼは結実します。
美味しいさくらんぼを収穫するために研究者は日夜努力を重ねています。
私たちもさくらんぼを大事に育ててキラキラ光る赤いダイヤを食べましょう!
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