「バナナが絶滅してしまう」という噂を耳にしたことはないでしょうか。
日本人好みの品種のバナナは、現在「新パナマ病」というカビが原因の病が流行っているため、こういった情報が流れてしまったと考えられます。
バナナは日本の食卓から消えてしまうのか、新パナマ病とは何なのか、纏めてみましたのでご覧ください。
新パナマ病とは?
簡単に言ってしまうと、過去に流行ったカビが原因の植物の病「パナマ病」の亜種と言われています。
バナナを含む植物の病は微生物などによって引き起こされますが、その度に品種改良などを行われています。
パナマ病流行の時も、パナマ病に抵抗できるバナナの種別を、幾つか掛け合わせて、新たに生み出したのが「キャベンディッシュ」と呼ばれる品種と言われています。
その結果、口当たりもよく、美味しく、そしてパナマ病に抵抗があるバナナが各地で栽培されるようになり、世界市場に出回っているバナナの半数が、このキャベンディッシュ種であると言われています。
しかし、パナマ病の遺伝子が一部変化してしまい、キャベンディッシュの抵抗をすり抜けてしまう病気がキャベンディッシュ種で流行りだしました。
この病気が「新パナマ病」と呼ばれているようです。
バナナの種類はたくさん?品種改良の賜物キャベンディッシュ!
現在、バナナの種別は数千種類にも登ると言われています。
これは、味を良くしたり、口当たりを良くするために種を少なくしたり、栄養価を高くするために、幾つかの品種を掛け合わせて品種改良を繰り返していった結果、と言えるでしょう。
種類が増えると、同じバナナであっても、味の違いや香り、栄養価までも異なっているようです。
病気でも同様に、その病気に強いバナナ、弱いバナナなどの違いが生まれてきています。
そうした結果、大流行していたパナマ病に強く、味も香りも栄養価も高いキャベンディッシュが世界シェア1位になったと言えるでしょう。
バナナは絶滅しない!その理由とは?
キャベンディッシュ種が出回る前にも、同じようにして出回っていた品種がいくつも存在しています。
特定の病気が流行る度に、その病気に強い品種を生み出したり、探し当てたりすることで、バナナは進化し続けているといっても過言ではないでしょう。
つまり、今までと同じように、現在流行している新パナマ病に弱いキャベンディッシュではなく、ほかの品種から新パナマ病に強く、そして味も香りもよい品種を作り出すことが出来るからです。
さらに、現在の遺伝子研究では、新パナマ病に対する対策や、遺伝子組み換えによる品種改良なども進められているそうです。
すなわち、バナナは絶滅せず、常に新しい品種が生まれている、ということになります。
まとめ
皆さんの食卓からバナナが消えることはなく、それどころか、もっと美味しいバナナが出回ることでしょう。
バナナ好きの皆さん、これからも安心してバナナを食べ続けて、楽しいバナナライフを続けましょう
今のあなたにおすすめの記事