ぶどうがかかる病気の中でメジャーなものとして、挙げられるものの一つが「黒とう病」です。
日本は、温暖多湿な気象条件から、農作物の病害の発生は多い国として知られています。
そんな病害から自分の育てたものを守りたい、作物を作っている人は誰でもそう思うはずです。
では、その黒とう病というのは一体どんな病気なのでしょうか。
そして、それを防ぐための手立てはあるのでしょうか。
黒とう病とはどんな病気なの?
黒とう病は、葉、梢、果実に発症する病気です。
はじめは黒褐色の小さな斑点が生じて、それが徐々におおきなものになっていって、中央部が灰白色になり、周辺部が鮮紅色、紫黒色になって、凹んだ斑点に変わっていきます。
葉では、主脈や葉脈上に病斑が連なって現れること多く、多数形成されると、生育も不均衡になってしまうという特徴があります。
ひどい場合には果実が肥大しなくなったり、黒く枯れてしまったりすることがあります。
成熟期になっても実が十分に固くならないということも起こります。
その原因となる病原菌は、1~2年生の若い枝で越冬し、4月下旬ごろから病斑が雨でぬれると、そこから胞子を飛び散らせて病巣を拡大させます。
その性質上、湿気の強い日本ではよく発症する病気として知られています。
対策法はどんなものがあるの?
ビニールハウス栽培などを行い、湿気を管理することでその発症をかなりの割合で抑えることが出来るといわれています。
また、感染しているものでも、主な感染源となる1~2年生の枝を切り取ることで、感染の肥大を防ぐことが期待できます。
ジマンダイセン水和剤などを掛けると、蔓延を予防することにもつながりますし、実際にかかっている苗にも効果が期待できます。
ただし、ジマンダイセン水和剤は収穫の2か月前までしか使うことが出来ないので、注意が必要になります。
まとめ
黒とう病などの怖い病気にかかってしまうこともありますが、それも対策次第では防ぐことのできる病気です。
日ごろから観察し、感染が蔓延してしまわないように、注意を配ることが大切になるでしょう。
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