甘酸っぱくてついつい手が伸びてしまうみかん。ビタミンCが豊富で疲労回復効果もあり、離乳食にも使いやすいとてもお手軽な果物ですね。
みかんが手元にない時には便利な缶詰もありますし、薄皮がキレイに剥かれてあるのでヨーグルトの上にちょこっと載せる時など非常に便利です。
では、いったいあの薄皮はどうやって剥くの?ということで調べてみましたのでご紹介します。
缶詰の始まりとは
保存食として缶詰が初めて作られたのは、1810年。
イギリスのピーター・デュラントが軍用の保存食として発明されたといわれています。
日本で生産が始まったのは、1877年のこと。北海道石狩市の石狩缶詰所が創業し、シャケ缶が作られていたそうですよ。
缶詰の作り方
① みかんを水洗いして、蒸気を当てて外の皮をやわらかくする。
② ピーリングマシンと呼ばれる皮剥き機で、回転しながら外皮を剥く。
③ 剥かれたみかんは、水圧で房をバラバラにする。
④ 房の薄皮を、食品添加物として認可されている「酸」と「アルカリ」の薄い液にくぐらせて溶かす。
⑤ 水さらしを入念に行い、大きさに分別する。
⑥ シラップ(シロップ)を入れて密封する。
⑦ 熱湯で殺菌したのち、冷却。
ちなみにみかんを水洗いする際、傷のあるみかんがないかチェックするのは人の目ですし、外皮が完全に剥けていないものを剥く時にも人の手が入ります。
傷がないかチェックするのは、本当に神経の使う作業ですね。
酸って塩酸?大丈夫なの?
ところでこの作り方の工程で出てくる「酸」とは「希塩酸溶液」のこと。
「塩酸」と聞くと、なんだかドキッとしますが、加工した後に残留していなければ、全く身体に害はないのだそうです。
日本缶詰びん詰レトルト食品協会によると、約0.5%の「希塩酸溶液」で薄皮を柔らかくして、約0.3%の「希水酸化ナトリウム溶液(アルカリ性)」によって薄皮を完全に除去することが可能なのだそうです。
また、アルカリは酸を中和しますから、結果として塩酸を残留させないことにもつながるのですね。
化学の力って本当にすごいです!
まとめ
いかがでしたでしょうか。缶詰みかんといえば、キレイに薄皮が剥かれており、シラップ漬けで甘くて美味しいイメージです。あのシラップはみかんが腐敗しないよう保存のためにはとっても必要なもの。ただ、糖度もありますから、残した場合はゼラチンなどと混ぜてゼリーにしてみるのも良いですね。
今のあなたにおすすめの記事