夏から秋が旬の梨。千葉、鳥取は梨の名産地です。埼玉はこの県と比べると、梨の生産地として名前が上がる県ではありませんが、久喜市で生産される「彩玉(さいぎょく)」は大変おいしく、人気があります。千葉県は「幸水」、鳥取といえば「二十世紀」、埼玉といえば「彩玉」。それぞれに特色があります。
千葉県は梨の生産量日本一
現在、梨の生産量ナンバーワンは千葉県です。収穫量、栽培面積、産出額すべて全国1位。梨の妖精ふなっしーも千葉県。今や梨と言えば千葉県なのです。
どうして、千葉県が梨の産地となったのか。それは地の利にあります。
千葉県は海に囲まれた温暖な気候。梨の生育が早く、収穫時期が他の県に比べ早めとなります。また、関東ローム層の火山灰に覆われた水はけのよい土地が梨の生育に向いています。
主力品種の「幸水」の収穫時期が8月上旬、まさに暑くて梨が食べたくなる時期と重なること。となりに東京という大消費地に近いということもあり、収穫したばかりの新鮮でおいしい梨を消費者に届けることができること。千葉県の梨はおいしいということで人気が高まり、「梨といえば千葉県」と言われるまでになりました。
鳥取県といえば二十世紀
鳥取県もかつては梨の生産量ナンバーワンを誇っていました。主力梨は「二十世紀」。しかし、二十世紀は皮が薄く、育てるのに他の品種よりも手間がかかり、高い技術が必要でした。それゆえ、生産農家が減少し、生産量が少なくなりましたが、鳥取県内の梨生産量は、二十世紀が最も多いのは今も変わりません。また、二十世紀の花は県の花にもなっており、二十世紀は鳥取のシンボルともいえましょう。
日本の梨の始まりは二十世紀から。千葉県松戸市で発見された二十世紀は鳥取に渡り、梨と言えば今でも二十世紀と言わしめるほど強い存在感と知名度がもつようになりました。
現在、二十世紀に筑水や幸水をかけて品種改良をおこない、新しい二十世紀が生まれました。鳥取の新しい名産品として、多くの方に人気があります。
埼玉県で生産される彩玉
千葉県の隣県である埼玉県。梨の生産が盛んな関東地域において、梨は決して生産量は多くありません。今、埼玉で生産されている「彩玉」は久喜市で主に生産されています。「新高」と「豊水」を掛け合わせ、平成17年に登録された新しい品種です。
大玉でジューシー、糖度が13~14度と大変甘いのが特徴です。収穫時期は8月下旬から9月上旬です。
埼玉限定生産、限定販売。収穫の時期になると、全国から注文が殺到するほどの人気です。
まとめ
千葉、鳥取、埼玉の梨についてまとめました。いかがでしょうか。千葉は地の利を生かし、鳥取は二十世紀という不動のブランドを中心に、埼玉は独自の品種、と各県の梨づくりには特徴がありました。各県の梨はお取り寄せができます。ぜひご賞味ください。
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