初夏、店頭には数種類のさくらんぼが並びます。
一般的なさくらんぼの見分け方としては、「新しい(新鮮)か、どうか」に注目して、選んでいるでしょう。
ですが、品種ごとの違いを見分けるなど、商品表示に書かれていること以上のことは、あまり掘り下げようとはしないのではないでしょうか。
「どこが違うのだろう」など、恐らくは自身も考えたことはないと思います。
今日は、店頭に並ぶさくらんぼを見て、品種の違いをどこまで見分けられるのかについて調べます。
一般的なさくらんぼの見分け方
一般的に店頭に並ぶさくらんぼは、次の様に見分けるのが良い様です。
・粒が大きい
・実を包む皮は張りがある
・実を包む皮はツヤがある
・色が鮮明(鮮やか)なもの
・軸(枝)は青い(緑鮮やか)のもの
・・・など
逆に避けた方が良いさくらんぼは、①実を包む皮が変色している(黒など)、②赤茶色(栗色)のまだらな点がある、③軸(枝)が茶色(枯れている)、④しなびているなどで見分ける様です。
山形県を代表する品種
①佐藤錦(さとうにしき)
②紅秀峰(べにしゅうほう)
③紅さやか(べにさやか)
④紅てまり(べにてまり)
⑤紅きらり(べにきらり)
⑥紅ゆたか(べにゆたか)
⑦南陽(なんよう)
・・・など
山形県を代表する品種それぞれの見分け方
①出回り時期での見分け方
・佐藤錦(さとうにしき):6月(中旬)~7月(初旬)
・紅秀峰(べにしゅうほう):6月(下旬)~7月(上旬)
・紅さやか(べにさやか):6月(上旬)
・紅てまり(べにてまり):7月(上旬)~7月(中旬)
・紅きらり(べにきらり):6月(下旬)
・紅ゆたか(べにゆたか):6月(中旬)
・南陽(なんよう):6月(下旬)~7月(上旬)
・・・など
②一般的な見た目の見分け方
・佐藤錦(さとうにしき)
(1)全体は黄色く優しい紅色がさす
(2)大きさは7g前後でM~Lサイズ
・紅秀峰(べにしゅうほう)
(1)形良く、鮮やかな紅色
(2)大きさは10g前後でLサイズが主流、2Lサイズがある
・紅さやか(べにさやか)
(1)実を包む皮は朱色がかった紅色(日が経つとアメリカンチェリーのように黒紫)
(2)大きさは5~7gでMサイズが主流
・紅てまり(べにてまり)
(1)見た目の大きさが目を惹く
(2)大きさは10g以上でL~2Lが主流
・紅きらり(べにきらり)
(1)見た目と色付きが目を惹く
(2)大きさは8~9gでLサイズが主流
・紅ゆたか(べにゆたか)
(1)実は大きく、目を惹く
(2)大きさは6~9gでLサイズが主流
・南陽(なんよう)
(1)実は大きいが、控えめな紅色
(2)大きさは8~10gでL~2L前後が主流
・・・など
③一般的な味と果肉での見分け方
・佐藤錦(さとうにしき)
(1)甘味と酸味のバランスは大変良い
(2)果肉の色は乳白色で大変きれい
・紅秀峰(べにしゅうほう)
(1)果肉はしっかりしているので食感が良い
(2)甘味が強いので食べ応えがある
(3)日持ちが良い
・紅さやか(べにさやか)
(1)佐藤錦よりも酸味があるが、負けない甘味もある
(2)甘味と酸味のバランスは良い
・紅てまり(べにてまり)
(1)糖度は20度以上(メロンや柿より多い)
(2)果肉はしっかりしているので、日持ちが良い
・紅きらり(べにきらり)
(1)酸味が少なく食べやすい
(2)程良い甘味で後味が良い
・紅ゆたか(べにゆたか)
(1)糖度は18~19度(メロンや柿より多い)
(2)佐藤錦と同等の甘味で濃く、後味が良い
・南陽(なんよう)
(1)果肉は白っぽい黄色
(2)しっかりと詰まっているのに、果汁が多い
(3)甘味が強いがさっぱりしている
・・・など
④実の大きさだけでの見分け方
さくらんぼを実の大きさで見分けるのは、とても難しい様です。
それは、同じ品種であっても実の大きさにバラツキがあるからだそうです。
出荷選別時に、進物用やレストラン、デパートや小売店など、大きさごとに仕分けされる様ですが、たいていお手頃な値段では、実の大きさは揃っていないことが多いため、大きさだけを頼りに見分けるのは難しいということです。
まとめ
日本国内のさくらんぼ育成の約80%は山形県産ということですが、そのほとんどが佐藤錦という品種だそうです。
その佐藤錦にも様々な弱点があり、佐藤錦を越える品種の研究が進められた結果、数多くの品種が誕生しました。
その見分け方について、品種の違いをはっきりと言い当てるには、食べてみるのが1番の様に思います。
ですがそれも、食べた人の感じ方によることが大きく、正解がないように感じましたし、たくさんの品種を食べて、「舌」で覚えるしかない様に思いました。
参考:さくらんぼの大きさの目安
・主流:3L(28㎜以上)、2L(25㎜以上)、L(22㎜以上)、M(19㎜以上)のサイズ
・大きさ:3Lが500円玉大、2Lが10円玉大、Lが100円玉大、Mが5円玉大
・極めて少ない:4L(31㎜以上)
(出典:山形県庁)
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