さくらんぼは、明治になってから日本に持ち込まれ、品種改良を繰り返し、今の多品種へと発展してきました。
日本のさくらんぼだけでは、ここまで発展できなかったというわけです。
日本のさくらんぼの発展のきっかけとなったのはアメリカ産やフランス産のさくらんぼということですが、世界では、どの国や地域がさくらんぼの産地になっているのでしょう。
世界のさくらんぼ
世界には、1000種類以上のさくらんぼの品種があるといわれています。
大まかには3つのグループ(系統)に分けられるということです。
①甘果桜桃(カンカオウトウ)、西洋実桜(セイヨウミザクラ)
②酸果桜桃(サンカオウトウ)、西洋酸実桜(セイヨウスミノミザクラ)
③中国桜桃または支那実桜(シナノミザクラ)、唐実桜(カラミザクラ)
日本で育成されている系統は、甘果桜桃がほとんどを占め、品種にして30品種ほどだということです。
酸果桜桃は、そのほとんどが加工用として育成されているそうです。
【世界のさくらんぼの品種の原産地】
①甘果桜桃、西洋実桜:甘味が強い実がなる品種
・イラン北部からコ-カサス(カフカス)山脈の南部を通り、ヨーロッパ西部にかかる地域一帯
※イラン北部からヨーロッパ西部にかかる地域では、まだ野生種のさくらんぼが残っている
・・・など
②酸果桜桃 、西洋酸実桜:酸味が強い実がなる品種
・黒海からイスタンブールの周辺とアジア西部
・・・など
③中国桜桃または支那実桜:スーパーに並ぶさくらんぼよりも酸味が強い
柔らかい実をたくさん付ける
・中国原産
・別名を「暖地桜桃」という通り日本では、太平洋側の暖かな地域、寒冷地以外でも栽培されている
・・・など
さくらんぼの発祥は、トルコと考えられている様です。
現代の世界のさくらんぼの産地
①国や地域
(1)甘果桜桃、西洋実桜
・トルコ、イタリア、アメリカ、イラン、フランス、ニュージーランドなど
・アメリカ西部の乾燥地と東部の雨の多い地域など
(2)酸果桜桃、西洋酸実桜
・ロシアなど
・ヨーロッパやアメリカ、アジア西部の乾燥地帯など
(3)中国桜桃または支那実桜、唐実桜
・中国国内
まとめ
世界中に原産国があるさくらんぼですが、発祥はトルコだということで、今でも原種のままのさくらんぼを見ることができるそうです。
さくらんぼには3つの系統があり、日本で育成されているさくらんぼは甘果桜桃(西洋実桜)のグループに属し、「生で食べられるさくらんぼ=上質な味や食感」を追求し、品種改良を繰り返して発展してきた歴史がある様ですが、世界には、さくらんぼの育成に適した気候を持つ国があり、その多くは地中海式気候と、ほとんど台風に縁がなく、乾燥した地域の様でした。
今のあなたにおすすめの記事