いちごを栽培する上で、「病気にかからないようにしたい」というのは多くの栽培者が考えている事ですよね?
その中でも今回は「灰色カビ病」をピックアップして、その治療方法や対策、原因についてご紹介いたします。
灰色カビ病とは
「糸状菌」と呼ばれる菌による病気で、果実や葉や茎などが灰色になってしまうのが特徴です。
イチゴだけでなく、トマトやキュウリなど多くの野菜類または果物類にも見受けられる病気です。
灰色カビ病の原因は?
「糸状菌」が、イチゴの枯死した部分(下葉や実など)に寄生し、増殖する事が「灰色カビ病」の原因だと言われています。
最初は実と離れた部分が侵されていても、伝染力が強いと言われている為、最終的には地上で見えている部分全体にカビが密生するようになるようです。
糸状菌について
糸状菌は季節問わず年中存在する菌だと言われています。
また、発育に最も適した温度は23~24℃程だと言われており、あまり低温では発育しにくいようですが、2℃程でも活発ではないですが、発育するという報告もあるようです。
また、湿度がある程度ある方が糸状菌にとっては好ましく、快晴の日などは活動がほとんどなされないと言われているようです。
灰色カビ病にならない為の対策は?
糸状菌が多湿で23~24℃程の環境を最も好むとされている為、そういった環境になりにくいように対策をするのがよいとされています。
- 密植になり過ぎないようにある程度の間隔を保って栽培する
- ハウス栽培などの場合は、換気などを行い、多湿すぎる環境になる事を避ける
- 発生しやすいと言われている12月~4月のシーズン前から薬剤散布を行う
こういった対策が「灰色カビ病」をある程度防ぐ効果があると言われています。
灰色カビ病になってしまった場合の治療方法は?
気を付けていても、「灰色カビ病」を発病してしまう事もあります。
その場合は早急に対処する事が大切のようです。
- 発病した実や葉などは取り除く
- 土壌に多く糸状菌がいる可能性が高い場合は、土にポリエチレンフィルムなどを覆い、「マルチ栽培」に変える
予防する事が第一ですが、発病してしまった場合にも上記のような対応を早急に行う事により、イチゴ全体が枯れてしまう事を防ぐ事が出来るようです。
また、発病した実や葉を取り除いた後も、湿度管理をしっかり行い、再発しないように努める事が大切となってくるようです。
まとめ
12~4月頃に特に多く発病しやすいと言われている「灰色カビ病」。
イチゴの収穫間近で台無しになってしまうのは非常に悲しいですよね。
土壌からの感染が多いと言われている為、対策でも紹介した「マルチ栽培」に最初からしていれば、ある程度「灰色カビ病」を防ぐ事が出来るようです。
それでも発病してしまった場合には、他の病気と同様、早急に対処する事が大切のようです。
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