腐らん病とは、りんご栽培で最も防ぐことが難しいと言われる枝幹病害のひとつです。

原因はカビの一種であり、りんごの枝などの傷口部分から進入することで起きると言われています。

発症すると枝などが腐っているような状態になってしまい、最悪そのまま腐り落ちてしまうこともあるようです。

対処方法を調べてみましたので、ご覧ください。

腐らん病について

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腐らん病は、日本でのりんご栽培がはじまった明治時代から発症している病害のひとつと言われています。

明治後期から大正時代に大発生した記録が残っており、そのときは廃園に至った果樹園が続出したようです。

その後は小康状態が続いているようですが、猛暑や干ばつが続いた年などで、発生件数が激増したこともある恐ろしい病害と言えるでしょう。

腐らん病は、長雨や干ばつ、猛暑などで樹木本体の抵抗力が落ちているときに、果台(かだい)や枝、剪定した跡などの傷口から、カビの一種である「Valsa ceratosperma」と呼ばれる子のう菌が入り込み、その箇所を腐食させながら成長、胞子を飛散させて、その生殖範囲を広げて行くと言われています。

この飛散は周年みられ、特に冬から初夏にかけて盛んに飛散されていることが確認されているようです。

腐らん病は、樹木の内部で進行してしまうため、感染から発症まで長時間有すると言われており、園内や近隣で腐らん病が発生した場合は、しばらく様子を見る必要があるでしょう。

有効な対策方法がない?

この原因となる菌は、常に空気中に飛散しており、農薬散布だけで防ぐことは難しいとされています。

その為、幾つかの総合的な対策を行うことが、防除として有効であると言えるでしょう。

(1)傷口保護

感染経路は傷口と言われているので、樹木の傷口を薬剤などで保護してあげましょう。

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(2)樹木の姿勢維持

樹木の姿勢を正しく保つと、栄養が各枝に行き渡る為、樹木全体の抵抗力をあげることができると言われています。

(3)伝染防止

広範囲の胞子飛散を防ぐ為、感染した樹木がある場合は、その患部を切り取りましょう。

まとめ

腐らん病対策は、農薬散布だけでは予防が難しく、総合的に対策していく必要があると言えるでしょう。

基本は樹木の抵抗力を高めることなので、育成対策をしっかりしていれば、それほど怖い病気ではないでしょう。

とはいえ、感染している樹木を見付けたら、早急な対応を行い、他の樹木への影響を少なくしましょう!

 

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